3人目のおばあちゃんその6

閲覧いただき、ありがとうございます。
前回の続きです。

ショートヘアで強めのパーマの、
首に大きな数珠をぶら下げた小柄なおばあちゃんは明らかに怒っていました。

私は「この人すっごい霊能者だ〜。」という認識でした。
「この人に頼ればどんな霊も立ち所に外してくれる!」と。

おそらく、私の両親も同じ様な認識だったのではないかと思います。

おばあちゃんは言いました。
「私は便利屋さんじゃないんだよ。そもそも、毎回こんな騒ぎがある度に呼び出されていたんじゃあ埒が開かないし、正直迷惑だ。だからウチにおいでと言ったのにあんたらはいつまで経っても来ない。そして自分らが困った時にだけ呼び出されても困るんだよ。」
と。


まあ、当時の私はまだ高校生の子供でしたから知りませんでしたが、
ガチの霊能者さんをお願いしたらそりゃあ一回の除霊で数十万円をお支払いするなんてこともザラにあることみたいですからね。

それをタダで2症例、いや2霊障解決してもらっているわけですからね。


でも、おばあちゃんが怒っていた本意はそこではありませんでした。


「人のことを、自分の都合のいい様に利用しておきながら、
何の感謝もしないとは一体何事か。金さえ出せばそれでいいとでも思っているのか。」

「利用してやってるんだ。金払ってやってるんだというそういう傲慢さが見て取れる。
このままじゃあこの娘は死ぬよ。」
と、まるで脅しのようなことを言ってきました。

「まずは母親のあんただ。自分の実家の因縁なのに、なぜ自分が被害者みたいな顔して知らん顔してられるのか?」

おばあちゃんはプンスカ怒りながら帰っていきました。


日を改めて私たちは平日の昼間に、おばあちゃんのお家に行きました。
父親も母親も有給休暇を取って。

私自身が、家族の中でネグレクトを受けていたりとか、スケープゴート的な立ち位置だったりとかしていたので、
私のために両親が怒られていた事に関して私は
「私なんかのためになんかすみません。」的な気持ちになっていました。

実際に「他人のうちのことに首を突っ込まれた。」という感じで母親は機嫌が悪そうでした。
それを見て私も身が縮む思いでした。


おばあちゃんのお家には小さな床間に小さな祭壇があつらえてあって、
そこに小さな不動明王像が鎮座していました。

おばあちゃんは、ただのお金儲け主義の職業霊能者ではなくて、
行者さんだったんです。

不動明王様の御用をしていて、
困っている人たちに、「根本的な原理」を教えることをしていました。
お金儲け主義では一切ないので「ほにゃららやったら何万円」みたいな料金表は一切ありませんでした。


まだまだ続きます。
だいぶ続きます。


今日も読んでいただき、ありがとうございました。



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